遠投100mを目指すぐらいなら、オフショアに行こう|関東の釣り場と道具選びの話

関東でルアーフィッシングをしていると、一度は考えることがあります。

もっと遠くへ投げたい。
青物を狙いたい。
ショアジギングロッドを買ったほうがいいのではないか。

もちろん、遠投できるタックルには魅力があります。
10ft前後のショアジギングロッドに、5000番クラスのスピニング。メタルジグを遠くへ飛ばして、沖の回遊魚を狙う釣りは、釣り人なら一度は憧れるスタイルです。

ただ、関東圏で釣りをするなら、少し冷静に考えたほうがいいとも思っています。

遠投100mを目指して専用タックルを揃えるぐらいなら、まずはオフショアに出てみる。

これは、かなり現実的な選択肢です。
この記事では、関東圏のオカッパリ事情と、初めてオフショアに出るときの考え方について整理します。

目次

結論|関東で遠投タックルを揃える前に、沖へ出る選択肢を考えたい

先に結論から言うと、関東圏で釣りをするなら、遠投用のショアジギングタックルを揃える前に、オフショアを一度体験してみる価値があります。

理由はシンプルです。

関東のオカッパリで、周囲を気にせず思いきり遠投できる釣り場はかなり限られるからです。
平日の早朝や、人の少ないタイミングなら成立する場所もあります。
ただ、週末や休日になると、人気の堤防、護岸、サーフ、釣り公園はどうしても人が多くなります。

その中で、10ft前後のロッドを振り抜いて、100m先を狙い続ける釣りを快適にやるのは簡単ではありません。
もちろん、行動範囲内に人の少ない堤防や地磯があり、青物の回遊も期待できるなら、ショアジギングタックルは有効です。

ただ、そういう環境がないのであれば、立派な専用タックルを揃えても、実際に活かせる場面は少なくなります。
それなら、少し沖へ出る。
このほうが、釣りの世界は一気に広がります。

この記事は関東圏の釣り人向けです

最初に前提をはっきりさせておきます。
この記事は、主に関東圏、とくに都市近郊の釣り場で釣りをしている人に向けた話です。

地方の広い堤防、日本海側の回遊ポイント、空いている地磯、沖堤防、青物の回遊が安定しているエリアでは、話は変わります。

そういう場所なら、ショアジギングロッドをしっかり用意する意味はあります。
ただ、関東近郊で釣りをしていると、現実は少し違います。

釣り場が狭い。
人が多い。
左右に人がいる。
投げられる角度が限られる。
青物の回遊も安定しない。

この条件で、遠投専用の道具を揃えることが、本当に優先度の高い投資なのか。
そこは一度考えてもいいと思います。

関東のオカッパリで「思いきり投げられる場所」は少ない

ショアジギングの魅力は、遠くへ投げて広く探れることです。
しかし、遠くへ投げるには、そもそも安全に振り抜けるスペースが必要です。

後ろに人がいない。
左右にも人がいない。
ラインが流れても迷惑にならない。
魚が掛かって走ってもやり取りできる。

こういう条件が揃って、初めてショアジギングは気持ちよく成立します。
残念ながら関東の人気釣り場では、この条件を満たす場所が多くありません。

人が多い場所で無理に遠投しようとすると、周囲にも気を使いますし、自分も釣りに集中しにくくなります。
結果として、せっかく強いタックルを揃えても、実際にはフルキャストできない。
投げる方向も限られる。
釣り場に着いても入る場所がない。

そういうことが起こりやすいです。

10ft前後のショアジギングロッドは、本当に必要か

10ft前後のショアジギングロッドは、遠投性能や足場の高い場所での操作性に優れています。
同時に使う場所を選ぶ道具でもあります。

  • 長い、硬い、重い
  • 振り続けるには体力がいる
  • 取り回しが悪い
  • 他の釣りに使い回しにくい

特に200gを超えるようなロッドを一日振り続けるのは、思っているより疲れます。

ショアジギングに本気で取り組むなら必要な道具です。
でも、たまに青物が回ってくるかもしれない、という期待だけで買うには、少し用途が狭いとも言えます。

5000番クラスのスピニングリールは、まだ使い回しが効きます。
サーフ、ライトショアジギング、サワラ、近海オフショアでも使える場面があります。

一方で、10ft前後の強いショアジギングロッドは、かなり用途が絞られます。
そこに投資する前に、沖へ出る選択肢を知っておくのは悪くありません。

青物や大物を狙うなら、オフショアのほうが近道になることもある

釣り人にとって、青物という言葉には独特の魅力があります。

ワカシ、イナダ、ワラサ、サワラ、カツオ、ブリ。
強く走る魚をルアーで掛ける釣りは、やはり面白いです。

そんな青物や大物を本気で狙うなら、オカッパリよりもオフショアのほうが近道になることがあります。

陸から100m投げるより、船で100m沖へ出る。
それだけで見える景色も、狙えるポイントも大きく変わります。

もちろん、船に乗れば必ず釣れるわけではありません。

それでも、魚のいる場所へ近づける。
周囲を気にせず投げられる。
ポイントを移動できる。
水深や地形の変化を直接狙える。

この差はかなり大きいです。

オカッパリでずっと釣りをしてきた人が、初めてのオフショアでワラサを釣って感動する。
子どもが船からタイを釣る。そういうことは決して珍しいことでもないのです。

オフショアといっても種類はいろいろある

オフショアと聞くと、いきなり本格的な乗合船や大型青物の釣りを想像する人もいるかもしれませんが、実際にはかなり幅があります。大きく分けると、次のような選択肢があります。

種類特徴向いている人
乗合船複数人で同じ船に乗り、船長がポイントへ案内してくれる一人でも参加したい人、釣果を出したい人
仕立船・チャーター仲間内で船を貸し切るグループ、家族、自由に釣りたい人
レンタルボートボートを借りて自分で操船する自由度を求める中級者以上
ボートガイドガイドが釣り方やポイントを案内してくれる技術を学びたい人、狙いを絞りたい人
手漕ぎボート免許不要で、比較的低コストに沖へ出られる気軽に沖の釣りを体験したい人
観光船・体験釣り短時間で釣りを体験できる家族連れ、初心者、レジャー目的

いきなり乗合船に行くのが不安なら、もっと軽い入口から始めてもいいです。
特に、手漕ぎボートや曳き船付きのレンタルボートは、オカッパリとは違う世界を知る入口としてかなり面白い選択肢です。

最初は手漕ぎボートや近海のライトな船でも十分楽しい

個人的に、最初のオフショア体験としておすすめしやすいのは、手漕ぎボートや曳き船付きのレンタルボートです。
自分で沖へ出る感覚がありながら、エリアはある程度限られていて、いきなり大きな船に乗るより気楽です。

場所によっては、ポイント近くまで曳き船で連れていってくれるサービスもあります。
完全に自力で漕ぎ続けるのは大変ですが、曳き船があるとかなり楽になります。

手漕ぎで行ける範囲でも、陸から見ている海とはまったく違うもの。

  • 水がきれいに見える。
  • 魚の反応が近い。
  • 周囲を気にせずキャストできる。
  • 自分で流し方やポイントを考えられる。

オカッパリより行動制限がある部分もありますが、それ以上に「沖に出ている感覚」が楽しいです。
ルアーマンにとっては、左右を気にせず投げられるだけでもかなり快適です。

まず持っていくなら、軽装備の2タックル

初めて手漕ぎボートやライトなオフショアに行くなら、荷物は増やしすぎないほうがいいです。
最初は、2タックルくらいで十分です。

  • 1本は、放置気味に使えるエサ釣りタックル。
  • もう1本は、キャストできるルアータックル。

これくらいが扱いやすいです。

エサ釣りタックルは、オカッパリで使っていたものでも構いません。
胴付き仕掛けで、オキアミ、エビ、イソメ、アサリなどを使えば、十分釣りになります。

最初からコマセを使う釣りにすると、匂いや片付け、船酔いのリスクもあるので、慣れてからでいいと思います。
ルアータックルは、ボートシーバスやライトなサワラ、浅場の根魚、青物の小型回遊に対応できるものが使いやすいです。

手漕ぎボートで狙う水深が10〜20m前後なら、ジグは30g前後まででも十分な場面があります。
鉄板バイブ、ジグサビキ、トップウォータープラグ、ミノー、小型メタルジグなどを持っていくと楽しめます。

タイラバ専用タックルまでは不要ですが、軽めのタイラバ系ルアーやコンパクトなブレード系ルアーがあると、反応を探りやすいですよ。

安全面は軽く見ない

オフショアは楽しいですが、安全面は軽く見ないほうがいいです。
特に手漕ぎボートやレンタルボートは、自分で判断する場面が増えます。

最低限、次の点は意識してください。

  • ライフジャケットは必ず着用する(レンタル時のルールなので大丈夫だとおもいます)
  • 風が強い日は無理に出ない(強いとそもそも出船できない)
  • ボート店や船宿の指示に従う
  • 出船・帰着時間を守る
  • 単独で無理をしない
  • アンカーやロープを扱うなら手袋を用意する(これが地味に必須)
  • 携帯電話や貴重品は防水対策する
  • 飲み物・酔い止め・日焼け対策を用意する

特に手漕ぎボートでは、アンカーを落とす場面があります。
ロープを素手で扱うと危ないので、手袋はあったほうがいいです。

また、風は本当に重要です。

陸では大したことがないように感じても、海上ではボートが流されます。
初心者のうちは、少しでも不安があれば無理をしないほうがいいです。

道具選びは「憧れ」だけでなく「使う場所」から考える

釣具は、どうしても憧れで選びたくなります。

遠くへ投げたい。
大きい魚を釣りたい。
強いロッドが欲しい。
大きいリールを使いたい。

関東の混雑した釣り場で、10ftのショアジギングロッドを振り続けるのか。
それとも、少し沖へ出て、短めのロッドで自由に投げるのか。

どちらが自分にとって楽しいかは、人によって違います。

ショアジギングが好きなら、もちろん突き詰めればいいでしょう。
ただ、まだそこまで釣り方が決まっていないなら、遠投タックルに投資する前に、オフショアを一度体験してみてもいいと思います。

近海オフショアのタックル基準を知りたい方へ

初めてのオフショアで、具体的にどんなロッド・リール・ラインを選べばよいかは、別記事で詳しく整理しています。

関連記事:初めてのオフショアタックル選び|近海ルアーで失敗しにくいロッド・リールの基準

近海オフショアで使いやすいスピニングリールは、3000〜5000番クラスが中心になります。

4000番クラスを軸に、軽快さを重視するなら3000番、サワラや小型青物まで考えるなら5000番、という考え方が分かりやすいです。

まとめ|遠くへ投げるより、少し沖へ出るほうが世界は広がる

関東の釣り場事情を考えると、道具だけ強くしても、活かせる場所が少ないことがあります。
特に東京や神奈川、千葉の西側。それなら、まずは沖へ出てみる。

乗合船でも、ボートガイドでも、手漕ぎボートでも構いません。
陸から100m投げるより、船で100m沖へ出る。
それだけで、釣りの世界はかなり変わります。

遠くへ投げる技術を磨くのも楽しい。
でも、少し沖へ出て、魚に近づく釣りを知るのも楽しい。

関東でオカッパリ中心に釣りをしている人ほど、一度オフショアを体験してみる価値はあると思います。

enjoy fishing life.

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