アブガルシア VOLTIQはどれを選ぶべきか|Roxani・REVO5 X・REVO5 SXの違いを整理

アブガルシアの電子制御ブレーキ「VOLTIQ」搭載リールに、Roxani VOLTIQが追加されましたね。
https://abugarcia.jp/products/bc-roxani

これまでは、REVO5 X VOLTIQとREVO5 SX VOLTIQの2機種で、

という比較でしたが、そこに、33mmシャロースプール仕様のRoxani VOLTIQが加わったことで、VOLTIQシリーズは次の3段階で整理できます。

モデルスプール方向性
Roxani VOLTIQ33mm / 8lb-100m細糸・シャロー・軽め寄り
REVO5 X VOLTIQ33mm / 12lb-100m前後標準バーサタイル
REVO5 SX VOLTIQ35mm / 16lb-100m前後太糸・遠投・パワー寄り

つまり、VOLTIQは単に「電子制御ブレーキが付いたリール」ではなく、スプール容量と用途で選ぶシリーズになってきた、ということではないでしょうか。

この記事では、Roxani VOLTIQ、REVO5 X VOLTIQ、REVO5 SX VOLTIQの違いを整理しながら、どれを選ぶべきかを考えます。

目次

VOLTIQシリーズは3つの方向に分かれた

Roxani VOLTIQの登場で、アブガルシアのVOLTIQ搭載リールはこのような区分けになるかと思います。

用途選ぶモデル
細糸で軽めのルアーを扱いたいRoxani VOLTIQ
1台で幅広く使いたいREVO5 X VOLTIQ
太糸・重めルアー・遠投を重視したいREVO5 SX VOLTIQ

これまでは、XとSXの違いを「33mmか35mmか」で見るしかありませんでしたが、Roxani VOLTIQが追加されたことで、同じ33mmでも、

  • シャロー寄りのRoxani
  • 標準バーサタイルのREVO5 X

という違いが生まれました。ここが今回の更新で一番重要なポイントです。

Roxani VOLTIQを理解するためにアブガルシア内の階層も見てみる

Roxani VOLTIQは、少し分かりにくいモデルです。

価格だけを見ると、REVO5 SX VOLTIQと同じ32,000円。

一方で、シリーズ名はRoxaniです。

アブガルシアのベイトリール全体で見ると、上位にはZenonやBeast系があり、その下にREVO、Roxani、Max系が並びます。

大まかには、次のようなイメージです。

シリーズ方向性
Zenon軽量・高性能寄りの上位機
Beastパワーゲーム向け
REVO中核シリーズ。用途別展開が多い
Roxani中価格帯の実用機
Max価格を抑えた入門〜実用機

ただし、アブガルシアはシマノやダイワほど単純な価格序列ではありません。

Roxani VOLTIQは、Roxaniという名前ではありますが、VOLTIQ電子制御ブレーキ、33mmシャロースプール、ドラグクリッカー、カーボンハンドルなどを組み合わせた用途特化型のモデルです。

つまり、Roxani VOLTIQは「REVO5 Xより下」というより、細糸・ライトバーサタイル向けに作られたVOLTIQ派生モデルと見るべきでしょう。

3機種の本当の違いは、自重とギア素材にある

3機種のスペックを比較してみましょう。

項目Roxani VOLTIQREVO5 X VOLTIQREVO5 SX VOLTIQ
価格帯32,000円25,000円32,000円
自重182g215g220g
ギア比8.16.7 / 7.36.7 / 7.3
スプール径33mm33mm35mm
スプール幅22mm22mm22mm
ラインキャパ8lb-100m / 12lb-70m / PE1.5-100m12lb-100m / PE1.2-200m前後16lb-100m / PE3-100m前後
フレームC6カーボンC6カーボンアルミ
ドラグ9kg9.1kg11.3kg
ベアリング7/17/19/1
ギア素材超々ジュラルミンブラスブラス
ハンドル長90mm90mm90mm
ドラグカーボンマトリックスカーボンマトリックスパワースタックカーボンマトリックス
ドラグ音有り無し無し
方向性バス向け・細糸・シャロー・軽量バーサタイル実用バーサタイル・淡水/ライトソルト兼用太糸・遠投・パワーゲーム寄り

Roxani VOLTIQが加わったことで、VOLTIQシリーズの見え方はかなり変わりました。

最初は、Roxaniは「33mmシャロースプールのVOLTIQ」と見るだけでよいと思っていました。

ただ、スペックをよく見ると、一番大きい違いはスプール容量だけではありません。

自重とギア素材、そしてギア比です。

Roxani VOLTIQは182g。
一方で、REVO5 X VOLTIQやREVO5 SX VOLTIQは215〜220g級です。

この差はかなり大きいです。

ベイトリールで30g以上違うと、持ったときの軽快さ、ロッドに載せたときのバランス、手首で操作するときの負担が変わります。

実はこの182gというのは、国産ではアルデバラン DC 30XG、メタニウム DC 70についで3番目の軽さを誇ります。

さらに、Roxani VOLTIQは超々ジュラルミンDuragearを採用しています。当然ジュラルミンは軽い。

REVO5系はブラスギアなので、巻きの強さや耐久感を重視した方向です。

つまり、Roxani VOLTIQとREVO5 VOLTIQは、同じVOLTIQブレーキを搭載していても、かなり性格が違います。

この3つの違いは、スプール径だけではなく、リール全体の重さとギア素材までみるとクリアになります。

Roxani VOLTIQ|細糸・シャロー・軽め寄りのVOLTIQ

Roxani VOLTIQは、VOLTIQシリーズの中でもかなり性格が違います。
一番大きいのは、自重・ギア素材・ギア比です。

Roxani VOLTIQは182gと軽く、ギアは超々ジュラルミンDuragear。さらにギア比は8.1:1で、最大巻取は84cmです。

公式にはFW/SW対応とありますが、8lb-100m、PE1.5号-100mというラインキャパを考えると、太めのPEを使うチニングや、根まわりを攻めるライトロックには少し余裕が少ない。

むしろ、8〜14g前後のリグ、シャロークランク、小型〜中型プラグ、軽めのワイヤーベイトなど、バスのシャローゲームに合いやすいリールだと思います。

チニングやライトロックのようなソルト用途というより、基本的にはバス向けと見たほうが自然です。

Roxani VOLTIQの注意点

33mmスプールで、8lb-100mという浅溝仕様です。

そのため、太糸をしっかり巻いて重いルアーを遠投する用途には向きません。

20lbやPE3号を使うような釣りなら、SXのほうが合います。

また、価格は32,000円です。

電子制御を安く試したいだけなら、REVO5 X VOLTIQのほうが分かりやすいです。

Roxani VOLTIQは、「安いVOLTIQ」ではありません。

むしろ、細糸・シャロー・ライトバーサタイルに寄せた、少しこだわりのあるVOLTIQです。

この方向性に合う人にはかなり良いと思いますが、用途が合わない人にはXやSXのほうが自然です。

REVO5 X VOLTIQ|標準バーサタイルのVOLTIQ

REVO5 X VOLTIQは、VOLTIQシリーズの中で一番分かりやすいモデルです。

  • 33mmスプール
  • 12lb-100m前後のラインキャパ
  • C6カーボンフレーム
  • 価格は25,000円

電子制御ブレーキをまず試したいなら、Xが一番入りやすいです。

向いているのは、次のような釣りです。

  • バスの巻き物
  • テキサスリグ
  • フリーリグ
  • ラバージグ
  • チニング
  • ライトロック
  • 小〜中型プラグ
  • 10〜20g前後のルアー全般

Xは、Roxaniより太いラインを巻けます。

一方で、SXほど大きく重い方向には振っていません。

つまり、標準的なバーサタイル機です。

VOLTIQを試したい。
1台で幅広く使いたい。
価格を抑えたい。

この条件なら、REVO5 X VOLTIQが最も現実的です。

VOLTIQの電子制御ブレーキを、もっとも無理なく体験できるモデルだと思います

REVO5 X VOLTIQの注意点

Xは万能寄りですが、どちらにも尖っていません。

細糸・軽めの釣りでは、Roxaniのほうが合います。

太糸・重めルアー・遠投では、SXのほうが合います。

つまりXは、良くも悪くも中間です。

1台で広く使える反面、用途がはっきりしている人にとっては、RoxaniやSXのほうがしっくりくるかもしれません。

また、33mmスプールとはいえ、3〜5g以下の軽量ルアーを快適に投げるリールではありません。

Xもベイトフィネス機ではなく、あくまでバーサタイル機として見るべきです。

REVO5 SX VOLTIQ|太糸・遠投・パワーゲーム向け

REVO5 SX VOLTIQは、VOLTIQシリーズの中で最もパワー寄りです。

35mmスプール。
16lb-100m前後のラインキャパ。
アルミフレーム。
最大ドラグ力も高め。

明確に、XやRoxaniより強い釣りを見ています。

向いているのは、次のような釣りです。

  • 巻き抵抗の大きいルアーを使う
  • 太いラインで強い魚を狙う
  • 大きめのルアーを遠投する

SXの良さは、35mmスプールとアルミフレームです。

細糸で軽めのルアーを扱うリールではなく、太いラインを巻いて、しっかり投げて、しっかり巻くリールです。

XやRoxaniよりも、太糸・遠投・パワーゲームに寄せています。

また、価格はRoxaniと同じ32,000円です。

同じ価格でも、Roxaniとはまったく方向性が違います。

軽め・細糸ならRoxani。
標準バーサタイルならX。
重め・太糸ならSX。

SXを選ぶなら、用途をはっきりさせたほうがよいでしょう。

VOLTIQブレーキの共通点

3機種に共通するのは、VOLTIQ電子制御ブレーキです。

VOLTIQは、アブガルシア独自の電子制御ブレーキシステムです。

特徴は、10段階の外部ダイアルと、ブレーキポーズシステムです。

ダイアルは大きく2つに分かれます。

ダイアルモード特徴
1〜3プロモードブレーキポーズシステムが作動。飛距離重視
4〜10レギュラーモード回転直後からブレーキ作動。安定性重視

プロモードでは、スプール加速中にブレーキをかけず、スプールの最大回転タイミングを予測してからブレーキを作動させます。

この考え方がVOLTIQらしいところです。

通常のマグネットブレーキや遠心ブレーキでは、スプールが加速している間にもブレーキがかかります。

VOLTIQのプロモードは、そこをあえて抜くことで飛距離を狙う仕組みです。

一方で、ダイアル4以上のレギュラーモードでは、より安定性重視になります。

実用上は、まずダイアル4前後を基準にして、風やルアーの空気抵抗に応じて調整するのが分かりやすいと思います。

VOLTIQはシマノDCとは少し違う

VOLTIQは、シマノDCと同じく電子制御ブレーキです。

ただし、キャストフィールは同じではありません。

VOLTIQの特徴は、プロモードで加速中のブレーキを抜けることです。

うまく使えば、電子制御でありながらアナログブレーキに近い抜け感が出ます。

一方で、シマノDCはより継続制御の安心感が強い印象です。

向かい風や姿勢変化への安定感を重視するなら、シマノDCのほうが合う場面もあります。

VOLTIQは、リールにすべて任せるというより、サミングやダイアル調整を含めて使う電子制御ブレーキだと思います。

ここは好みが分かれるところです。

まとめ

Roxani VOLTIQは、REVO5 X VOLTIQの単なるシャロースプール版ではありません。

182gの軽量ボディ、超々ジュラルミンギア、8.1:1のハイギア、8lb-100mのシャロースプール。

この構成を見ると、バスのシャローゲームや撃ち物、軽めのリグをテンポよく扱うためのリールです。

一方で、REVO5 X / SX VOLTIQはブラスギアで、より実用性や巻きの強さを重視した方向です。

  • 軽快さと手返しならRoxani。
  • 価格と標準的な汎用性ならREVO5 X。
  • 巻きの強さ、太糸、パワーゲームならREVO5 SX。

この整理のほうが、3機種の違いは分かりやすいと思います。

VOLTIQは、電子制御ブレーキの中でも価格と個性のバランスが面白いシリーズになってきました。

シマノDCとはまた違う、アブガルシア独自の電子制御。

今後さらにラインナップが広がるなら、かなり面白い存在になりそうです。

enjoy fishing life

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Share with
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次