Purelure ZANA インプレ|軽量メタルボディのライトバーサタイル・ベイトリールを試す

ベイトリールを選ぶとき、どうしても目が行きやすいのはキャスト性能です。

  • 軽いルアーが投げやすいか
  • バックラッシュしにくいか
  • スプールが気持ちよく回るか
  • ブレーキが扱いやすいか。

こればっかりは、どれだけ巻いても実際に投げてみないとわかりません。
適正重量のルアーを投げたときの回転時の振動や音が好みかどうか。
これは感覚的なもの&相当な主観が入るものなので、人それぞれですね。

さて、キャストフィールは当然大事なのですが、最近あらためて重要だと感じているのが、ボディやフレームの剛性です。

リールを手で巻いただけの「ヌルヌル感」ではなく、実際にルアーを巻いているとき、魚を掛けたとき、重めのものを引いているときに、ボディがビタッと安定しているか。

これは「巻き」に直結するものですが、シマノの上級機にあるヌルヌル感の話ではなく、強く巻いてくるときや、じんわりと巻くときにボディがビタっと安定しているかのお話。

部屋でリールを巻いてニヤニヤするならヌルヌル感ですし、店頭でさわっておお!って思うのもヌルヌル感ですが、実釣においてはこの安定感のほうが重要だと思うようになりました。

今回取り上げるPurelure ZANAは、その意味でかなり面白いベイトリールです。

32mmスプール、アルミボディ、約138gの軽量設計。いわゆる中華ベイトリールの中でも、ライトバーサタイル用としてかなり完成度の高い1台だと思っています。

また、最近このZANAをDC化するユニットが登場していて、これはすごく意味のあることだと感じています。

※本記事は筆者が購入した個体をもとにしたインプレです。AliExpress等で販売される海外リールは、販売店・ロット・時期によって仕様や付属品が変わる場合があります。購入時は最新の商品ページを確認してください。

目次

結論|ZANAはライトバーサタイル中華ベイトの最有力候補

先に結論から言うと、Purelure ZANAは、中華ベイトリールの中でもかなり評価できる1台です。
特に良いと感じたのは、次の4点です。

・キャストフィールがかなり良い
・32mmスプールながら20g前後まで気持ちよく投げられる
・アルミボディによる巻きの安定感がある
・剛性感がありながら約138gと軽い

中華ベイトリールというと、これまではベイトフィネス寄りの軽量リールが目立っていました。
軽い。安い。小さいルアーを投げやすい。
この方向ではかなり進化しています。

一方で、5g前後の軽量ルアーだけでなく、10〜20g前後のルアーも気持ちよく投げたい。スピナーベイトやチャター、バイブレーション、小型プラグをしっかり巻きたい。軽さだけでなく、巻いたときの安定感も欲しい。

こういうライトバーサタイル用途では、まだ国内メーカーのアルファスやタトゥーラ、ソルティストTW100などが有力でした。ZANAは、そこにかなり近いところまで来ているリールです。

もちろん、巻きの上質感や長期耐久性まで含めれば、ダイワやシマノの中級機以上と同列に語るのは早いですが、価格とキャストフィールと実釣での安定感のバランスを見ると、かなり有力な選択肢になると思います。

Purelure ZANAの特徴

Purelure ZANAの特徴を整理すると、次のようになります。

項目内容
用途イメージライトバーサタイル
スプール径32mm×20mm
ギア比7.6:1 (ハイギア相当)
ボディアルミボディ
自重約138g
ブレーキマグネットでSV BOOST系に近い構造
使いやすいルアー重量5〜20g前後

最大の特徴は、32mmスプールとアルミボディの組み合わせです。
32mmスプールは、ベイトフィネス寄りすぎず、一般的な34mmスプールより軽快に扱いやすいサイズです。
5g前後の軽めのルアーにも対応しやすく、それでいて10〜20g前後のライトバーサタイル用途にも使いやすい。

さらに、アルミボディによって巻いたときの安定感がある。
この組み合わせがZANAの魅力です。
単なる軽量中華リールではなく、軽さと剛性感のバランスを狙ったリールと見たほうがよいです。

そして、最近の中華ベイトはDCが取り沙汰されることが多いですが、マグネット系ブレーキも進化していて、可変インダクトローター型のものが増えており、ZANAもそれを採用しています。

一般的な廉価版ベイトリールのマグネットブレーキ

ZANAのブレーキ

インダクトローターを回すとでてくるので、MagZではなく、SVと同じ仕組みになっていると思われます。
これがまた素晴らしい。SV機であるタトゥーラSVTWと比べてもこちらのほうがキャストが伸びます。

そしてなんと、最近サイドプレートとスプールをDC化したユニットがでてきました。
ボディをお持ちのかたであれあば、ユニットを追加するだけでDC化できるというものです。

画像から見る限り、シマノのDCと同じ仕組みのようですが、これはスプールの重量があがるので、安定感と引き換えにマグネット方式よりもやや軽快感が失われるのだろうと思います。
ただ、この発想はすばらしいですね。ダイワ、シマノでは無理なアイデアだと思います。(技術的には当然できる)

32mmスプールの軽量DC機の誕生

少し中華ベイトリールとDCの話をしておきましょう。

現状の中華リールは30mm以下のベイトフィネスなリールがすごく多い。
確かに安定感を求めるのであればDCは有用なのですが、フィネスになればなるほどスプールの立ち上がりが重要になるため、スプールを重くするシマノ型のDCを載せることはプラスではありません。

シマノのBF機でもDCはアルデバラン DCが30mmで、基本的にはFTBというマグネット系でスプールを軽くしたブレーキを採用しています。ダイワはもちろんすべてマグネット系ですね。

ただ、これが32mmスプールとなれば話は変わります。
もう少し重いルアーをもう少し遠くまでキャストすることができる。
そうなるとDCを使うメリットがしっかりと出てきます。

シマノのバーサタイルなモデルでは、SLX DC/DCXT、カルコンDC100が33mm、メタニウムDCが34mmで、それぞれ自重はSLXが200g、カルコンは240g、メタは175gとなっています。

34mmを積んでいるZANA Maxは215gなのでわりと重く感じます。
メタとくらべて40gも重い。

ノーマルのZANAは139gですが、これがDCユニットにしてどこまで重くなるのでしょう。
AliExpressを見ると、スプールはノーマルが6.2g、DCだと10gですので、サイドプレートが10gおもくなっていたとしても、全体は160g以下になる計算。

これは、アルデバランDC(150g)に迫る軽量さをもったフィネスではないDC機の誕生を意味しています。

SLX DCが約2万円、DCXTが2.4万円。アルデバランDCは4.5万円。
コスパだけでなく実力も兼ね備えたZANA。
いよいよ国産機を本格的に喰っていくフェーズに入ったきがします。

ライトバーサタイル機で重視したい2つの要素

さて、話を戻します。
ライトバーサタイル用のベイトリールで大事なのは、大きく2つあります。
1つはキャストフィール。もう1つはボディ剛性です。

キャストフィール

キャストフィールは、スペック表だけでは分かりません。
スプール径、スプール重量、ブレーキ方式、ベアリング、ラインの太さ、ロッドとの相性。
こうした要素が組み合わさって、実際の投げ心地が決まります。
特にベイトリールは、適正重量のルアーを投げたときに気持ちよく回るかどうかが重要です。

スプールが静かに伸びていくか。変な唸り音が出ないか。後半で失速しにくいか。ブレーキが急に効きすぎないか。
ZANAは、このキャストフィールがかなり良いです。

PE1号を巻いた状態で、5g〜20g前後まで試しましたが、かなり快適に扱えました。特に印象的だったのは、ラインが静かにスルスル出ていく感覚です。

中華リールにありがちな、スプールが軽いだけで落ち着きがない感じではなく、きちんとコントロールされている印象がありました。

ボディ剛性

もう1つ重要なのが、ボディ剛性です。
これは、リールを空巻きしたときの滑らかさとは少し違います。
店頭でハンドルを回したときに「ヌルヌルしている」と感じるリールは、確かに気持ちいいです。
ただ、実釣ではそれだけでは足りません。

重いルアーを巻く。抵抗のあるルアーを引く。流れの中でルアーを操作する。魚を掛けて巻く。
こういう場面では、リールのボディやフレームがどれだけ安定しているかが重要になります。
ボディが弱いと、力をかけたときにリール全体がわずかにたわむような感覚が出ます。

ハンドルを回していても、ギアがきれいに噛み合っていないような不安定さが出ることがあります。
逆に、ボディがしっかりしているリールは、巻いているときに軸がブレにくい。
この「ビタッとした安定感」は、実釣でかなり気持ちいいです。
ZANAはアルミボディを採用しているため、この点でもかなり良い印象でした。

実際に使用して感じたこと

実際に多摩川で使ってみました。
ロッドはブレイゾン C66MH-2ST。
ラインはPE1号を150m。スピナーベイトやジグなど、5〜20g前後のルアーを中心に試しています。

キャストフィールが気持ちいい

ZANAで一番印象に残ったのは、キャスト時の静かさです。
ラインがスルスルと出ていく感じがあり、スプールの回転も荒くありません。
スプール幅は20mmでナロー気味なので、バタつが抑えられてるのだと思います。

中華リールの中には、スプールが軽くても回転音が大きかったり、回転が落ち着かなかったりするものがありますが、ZANAはその感じがほとんどない。キャストフィールだけで言えば、かなり高く評価できます。

5〜20gまで快適に扱える

対応できるルアー重量の幅も広く、まさにライトバーサタイル。
5g前後の軽めのルアーも扱いやすく、10g台はかなり気持ちよく投げられます。
20g前後のジグを投げても、スプールが苦しそうに唸る感じがあまりしません。

32mmスプールなので、20g以上を遠投するような釣りは35mm以上のスプールをもった機種にまかせたいですが、それでも別にできなくはないです。

スピナーベイトを巻いてもボディが安定する

スピナーベイトを巻いたときも、ボディの安定感がありました。
ここがZANAの面白いところです。
軽量リールでありがちな、巻いているときの頼りなさがあまりない。

もちろん、カルカッタコンクエストのような圧倒的な剛性感とは違います。
アルファスやジリオンのような国内メーカー中級〜上位機の完成度とも、まだ比べるべきではありませんが、139gという軽さでこれだけビシッと巻けるなら、かなり優秀です。(ジリオンもアルファスも175gあります)

巻き感は必要十分

巻き感については、3万円以上の国内メーカーリールのような、しっとりした滑らかさや精密感を求めるリールではありませんが、巻きが安っぽくて不快という感じは一切ありません。
ベアリングは6つと控えめですが、必要十分。
ギア比7.6:1なのがちょうどよく、スルスルと巻いてこれます。

向いている釣り・向いていない釣り

向いている釣り

・バスのライトバーサタイル(5〜14g中心、スピナーベイト、チャター、バイブ、小型プラグ)
・チニング(PE1号前後、フリーリグ、クランク、トップ、バイブ)
・小場所シーバス(港湾部・小河川、PE1号、7〜20g程度のミノー・バイブ)
・軽めのロックフィッシュ
・近距離〜中距離の巻き物

向いていない釣り

・重いジグの遠投(30g以上)
・PE2号以上のソルトベイト(サワラ、青物、ライトショアジギング)
・大型魚狙い(力で止める釣り、太糸で強引に巻く釣り)
・巻き感の上質さを最重視する釣り

ZANAはいろいろなところで使えると思いますが、あくまでライトバーサタイル機です。

32mm径比較:アルファス・タトゥーラ・ソルティストTW100との違い

ZANAと比較しやすいのは、ダイワのアルファス、タトゥーラ、ソルティストTW100あたり。
同じく32mmスプールではあるものの、幅がそれぞれ違っていてそれが使用感の差にもつながります。

リール特徴
22アルファス SV TW 32×21mm言わずとしれた名機。
巻きの質感や完成度はアルファスが一段上
遠投時の唸りの低さはZANAが勝利
Amazon価格:24,970〜28,952円
25タトゥーラ SV TW 32×24mm価格と汎用性のバランスが良いリール
ZANAのほうがキャストフィールは上
Amazon価格:17,900〜22,032円
ソルティスト TW100 32×24mm個人的にソルトのライトバーサタイルの決定版
ただ見た目がタトゥーラなのでそこが玉に瑕
Amazon価格:24,769円
ZANA 32×20mm一番ナローなスプールをもっていて、それがキャストフィールに直結
アリエク価格:11,057〜14,196円

アルファスと比べると、さすがに巻き感や全体の完成度ではアルファスに分があります。
価格を抑えつつ、軽量でキャストフィールの良いライトバーサタイル機を探すなら、ZANAはかなりおすすめできます。なぜかどこに行くにも持っていきたいと思わせるものがあります。

購入前に注意したいこと

ZANAはよくできたリールですが、注意点もあります。

  • ロット差・仕様変更の可能性がある
  • 保証や修理は国内メーカーほど期待できない
  • ソルト使用は自己判断

まとめ|ZANAはライトバーサタイル中華ベイトの有力候補

Purelure ZANAは、かなりよくできたベイトリールです。
32×20mmスプールによる軽快なキャストフィール。
アルミボディによる巻きの安定感。約138gという軽さ。5〜20g前後を快適に扱える実用性。

巻き感の上質さ、保証、長期耐久性、ソルトでの安心感まで含めれば、アルファス、ソルティスト、ジリオン、シマノ上位機にはそれぞれ強みがあります。

ただ、価格を抑えながら、ライトバーサタイルで気持ちよく使えるベイトリールを探しているなら、ZANAは候補に入れる価値があります。それに+4000円でDC化もできるので、いろんなシチュエーションで様々に使える1台となっています。

中華ベイトリールは、もう「安いだけ」の段階ではなくなってきています。

ZANAは、その変化をリードしているといえるでしょう。

enjoy fishing life.

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